Memoire〜回想録その2
2005年1月21日 宝塚1月16日の日記の続きです。
前楽の日,思っていたより,終演時間が遅くなるんだな,と思った。
そんな日に限って,夕方,予定があって,時間を気にしながら観ていました。
ああ,もったいない。
千秋楽。
あまりの寒さと,眠さで,入りは断念。
連日のチケット探しで,すっかり疲れてしまって。
東宝劇場前は,嫌がらせか?と思うほど,ビル風が強いので。
新劇場で,少しでも多く,ご贔屓との思い出を作る
という目標は,達成できただろうか?
せっかくの地元公演なんだから,もっともっと,入りも出も生きたかったなあ。
というわけで,私の千秋楽は,劇場となりの某ホテルにチェックインするところから始まります。
生まれて初めて泊まった某ホテルでもらったお部屋は,劇場側に窓のあるタワーのお部屋。
窓から見おろした劇場前の,寒々とした,けれど,集まったファンのさざめきが聞こえてきそううなあの光景は,いまでも覚えている。いつもいる空間を,はるか上から見おろすという,不思議な感覚。
体力温存のため,ぎりぎりまでお部屋にいました。
あの日,観た公演の記憶は,さだかではない。
後日,ビデオを繰り返し,繰り返し観たため,いつ観た記憶なのか,判別できない。
終演後は,めったにできなかったガードへ。
他の生徒さんの会の方が確保してくださっていた場所にて。
出をあまり見ることができなかったのは,寒さのせいもありますが,原因は,ご贔屓にもありました。と・に・か・く,出が遅い。
最後も,やっぱり,待たされました。覚悟していた以上に。
すっかり冷え切って,もう限界も通り越した頃,やっと出てきました。
すっかり,日も暮れていましたが,一斉に焚かれたカメラのフラッシュで,ご贔屓の周りは,とても明るくて,しっかりと袴姿を目に焼き付けました。
その後,歩いて,フェアウェルの会場へ。
寒さって,人間の感覚の中でも,印象に残りやすいものなのでしょうか。
お堀端の,身を切るような風の冷たさは,今でも覚えています。
そんなときなのに,「さすが東京會舘,美味しい♪」と,お料理をしっかり食べた気がします。
彼女は,
「やっと,こけら落とし公演が無事に終わりました」
と。
彼女にとっては,自分のサヨナラ公演である前に,こけら落とし公演だったんだ,とちょっと複雑でした。それなら,もう一作やってからでよかったんじゃないの?
最後まで,走れなくても,歩いてもよいから,ついてきてほしい,というようなコメントがあったように思います。
まだ,DCも,ACTも,DSも大劇場もあるというのが,救いでした。
終了後,歩いてホテルに帰る途中,劇場の前を通りました。
誰もいない,照明もついていない劇場。
あの道を自分の足音を聞きながらあるいたのは,後にも先にも,そのとき一度きり。
部屋へ帰ると,就寝準備がしてあった。ルームメイキングが来るとは思っていなかったので,妖精が現れたみたいだった。やっぱり,老舗一流ホテルなんだな,と妙なことで感心。
余韻に浸る暇もないので,翌日のルームサービスの注文書を出して,ベッドに潜り込んだ。興奮さめやらぬ,という状況だったけれど,いつのまにか寝ていた。
インターネットで予約した,朝食付きプラン。
本当は,メイン・ダイニング,レ・セゾンで朝食を摂りたかったけれど,ともかくも,時間がないので,ルーム・サービスにした(まあ,時間がなかったから,泊まったのだけど)。
この日の朝食は,一生忘れられないだろう。
グアバジュースのグラスは,砕いた氷の中に入っており,ソーセージは,アツアツ。
何もかもが,行き届いており,胃袋だけでなく,余韻に浸る余裕すらなかった心を温かく包み込んでくれた。
そそくさと支度をして,チェックアウトした。
夕方,荷物をとりに戻り,誰もいない,楽屋口でしばらくうろうろして,帰宅した。
昨日,あの人があるいた場所なんだなあ。
いつかまた,あのホテルに泊まることがあったら,朝食は,ルームサービスにしたい。
けれど,そのときは,きっと泣いてしまうと思う。あの日,泣けなかった分,泣いてしまうと思う。
前楽の日,思っていたより,終演時間が遅くなるんだな,と思った。
そんな日に限って,夕方,予定があって,時間を気にしながら観ていました。
ああ,もったいない。
千秋楽。
あまりの寒さと,眠さで,入りは断念。
連日のチケット探しで,すっかり疲れてしまって。
東宝劇場前は,嫌がらせか?と思うほど,ビル風が強いので。
新劇場で,少しでも多く,ご贔屓との思い出を作る
という目標は,達成できただろうか?
せっかくの地元公演なんだから,もっともっと,入りも出も生きたかったなあ。
というわけで,私の千秋楽は,劇場となりの某ホテルにチェックインするところから始まります。
生まれて初めて泊まった某ホテルでもらったお部屋は,劇場側に窓のあるタワーのお部屋。
窓から見おろした劇場前の,寒々とした,けれど,集まったファンのさざめきが聞こえてきそううなあの光景は,いまでも覚えている。いつもいる空間を,はるか上から見おろすという,不思議な感覚。
体力温存のため,ぎりぎりまでお部屋にいました。
あの日,観た公演の記憶は,さだかではない。
後日,ビデオを繰り返し,繰り返し観たため,いつ観た記憶なのか,判別できない。
終演後は,めったにできなかったガードへ。
他の生徒さんの会の方が確保してくださっていた場所にて。
出をあまり見ることができなかったのは,寒さのせいもありますが,原因は,ご贔屓にもありました。と・に・か・く,出が遅い。
最後も,やっぱり,待たされました。覚悟していた以上に。
すっかり冷え切って,もう限界も通り越した頃,やっと出てきました。
すっかり,日も暮れていましたが,一斉に焚かれたカメラのフラッシュで,ご贔屓の周りは,とても明るくて,しっかりと袴姿を目に焼き付けました。
その後,歩いて,フェアウェルの会場へ。
寒さって,人間の感覚の中でも,印象に残りやすいものなのでしょうか。
お堀端の,身を切るような風の冷たさは,今でも覚えています。
そんなときなのに,「さすが東京會舘,美味しい♪」と,お料理をしっかり食べた気がします。
彼女は,
「やっと,こけら落とし公演が無事に終わりました」
と。
彼女にとっては,自分のサヨナラ公演である前に,こけら落とし公演だったんだ,とちょっと複雑でした。それなら,もう一作やってからでよかったんじゃないの?
最後まで,走れなくても,歩いてもよいから,ついてきてほしい,というようなコメントがあったように思います。
まだ,DCも,ACTも,DSも大劇場もあるというのが,救いでした。
終了後,歩いてホテルに帰る途中,劇場の前を通りました。
誰もいない,照明もついていない劇場。
あの道を自分の足音を聞きながらあるいたのは,後にも先にも,そのとき一度きり。
部屋へ帰ると,就寝準備がしてあった。ルームメイキングが来るとは思っていなかったので,妖精が現れたみたいだった。やっぱり,老舗一流ホテルなんだな,と妙なことで感心。
余韻に浸る暇もないので,翌日のルームサービスの注文書を出して,ベッドに潜り込んだ。興奮さめやらぬ,という状況だったけれど,いつのまにか寝ていた。
インターネットで予約した,朝食付きプラン。
本当は,メイン・ダイニング,レ・セゾンで朝食を摂りたかったけれど,ともかくも,時間がないので,ルーム・サービスにした(まあ,時間がなかったから,泊まったのだけど)。
この日の朝食は,一生忘れられないだろう。
グアバジュースのグラスは,砕いた氷の中に入っており,ソーセージは,アツアツ。
何もかもが,行き届いており,胃袋だけでなく,余韻に浸る余裕すらなかった心を温かく包み込んでくれた。
そそくさと支度をして,チェックアウトした。
夕方,荷物をとりに戻り,誰もいない,楽屋口でしばらくうろうろして,帰宅した。
昨日,あの人があるいた場所なんだなあ。
いつかまた,あのホテルに泊まることがあったら,朝食は,ルームサービスにしたい。
けれど,そのときは,きっと泣いてしまうと思う。あの日,泣けなかった分,泣いてしまうと思う。
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