ネタバレの嵐です。

作品そのものが,しっかりしていました。
教科書通り,「悪人の蘇我入鹿が成敗される話」ではないところが,また,説得力がありました。歴史って,勝者が好き放題に編纂するものですから。実は,鎌足の陰謀だった,なーんて方が歴史ロマンとして,面白い。
「政を私し,皇室を超えた権力を持った罪」ということで鞍作を成敗するわけだけど,鎌足から始まる藤原氏も,同じことするわけだよね。というか,それ以上だよね。他の親王を押しのけて,自分の孫を帝にしちゃったり。
歴史は繰り返す!と実感した瞬間でした。

この作品のすごいところは,最後の結論はわかっているのに,「次はどうするの,鎌足さん?で,どうなっちゃうの?」と,ドキドキ,ハラハラしながら観劇できたこと。
「それって,あり得ないでしょ」的な強引な展開がなかったこと。
伏線の張り方がうまい。
2回目の観劇で,新たな発見がいろいろあります。

ゆらさん演じる皇極とのラブシーンでのさえこさんが,とても色っぽかったです。髪を下ろして,恋にやつれた感じが良かったです。学童時代に,既につきあっていたらしいこの2人,なれそめはどんなだったのでしょう。幼い頃,宮中行事などに参加した大臣の息子に目をつけたとか?皇后になる前から?とか,かなりあれこれ想像の余地があります。

ゆうひさんの鎌足は,冷静沈着,冷酷無比。まさに,野望の男でした。
中央のせり上がり,「畏れ入ります・・」で始まる台詞からして,内に秘めたる野心,暗く燃える炎が垣間見えます。
他の登場人物の運命は,彼が握っています。
ただ,野望達成に熱中しすぎて,色っぽいラブシーンはないんですね。
歌垣でも,瑪瑙をとられて,ヤケになって,というか,勢いで,そこらにいた女の子の手を引っ張って,はけていった,という感じで。

ラブシーンは,石川麻呂に期待ですね。

続きはまた書きます。

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